真っ赤な地獄の沼みたいなスープの中から引き上げた麺は唇との摩擦で今にも発火しそうで、そんなものをズルズルと啜りながら、ある一定のレベルを超えた苦痛は人間に中毒性を及ぼすんじゃないか、って考えてた。何度も自殺未遂を繰り返す人っていうのは意識…

感覚器官へ直接的な働きかけがあることではっきりとそこに存在していると分かる瞬間にしか同じ世界を生きていることが信じられないのだから、証拠がすっかり隠されているあいだにもなにか確かなものをみつけられる可能性があるのなら、今見ている月がどんな…

昨日、一昨日とすっかり初夏の気温だったのに、今日は完璧に冬だった。ざまあみろ、春だ春だって、どこもかしこも浮かれすぎている。春は悲しい。なまぬるい風もぼわぼわした空気も桜が咲くのもみんなみんな悲しい。悲しくて鼻をすすりながら俯いて歩く春が…

死にたいと言わなくなった。死ぬっていうのはつまり、もうそこで私の世界が終わるってことで、私の世界が終わるってことは、私の世界の中にいる人たちも消えて、それは世界が滅亡するのとどう違うのか。何も違わないような気がする。私だけが欠けた世界が何…

春が始まる前に、何かを変えておきたかった。それで、髪を切ろうと思った。本当はパーマもかけたかったのだけど、私がやりたいパーマはもう少し髪を伸ばしてからのほうが様になると美容師さんに言われたので、梳いてもらうだけにしておいた。来月になったら…

A Dream within a Dream 貴女の額に私のキスを受けて欲しい そして貴女と別れるにあたり 是非ひとこと言わせて欲しい 確かに貴女のいうとおり 私の人生は夢だった けれど夜の闇へ 白昼の彼方へ 幻のように あるいは無となって 希望が消え去ったからといって …

1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉後編 (新潮文庫)作者: 村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2012/04/27メディア: ペーパーバック購入: 3人 クリック: 32回この商品を含むブログ (51件) を見るタカハシマコ充(。´◞◟`。)荒野の3巻もう出てるんだなー。荒野の恋(2) (K…

10歳の私の目に焼き付いて離れないあの女の顔が誰よりも何よりも疎ましいのに、この身体には、あの女と同じ異国の血が流れている。そのことを思い出す度、自分の中に潜む冷酷な売春婦がにやりと嘲笑うようで、私はひどく恐ろしい。

頭痛がする。ぬるいシェリー酒が血液に混ざるより先に、此処にはない躯が現実の温度でもって熱を孕ませるのです。触れ合うたび闇の中に生まれる光は何も溶かさない。より深い闇をただ思い出させるだけ。蒼く冷たい光。トリボルミネセンス。posted at 21:27:09

最近やっと涼しくなってきてうれしい。 夏がだいすきな私でも、さすがに今年の残暑は厳しかったなぁ。このままずっと暑いままなんじゃないかって、ちょっと思ったもん。今は四季のありがたみをしみじみ感じてる。夏がすきなのと同じくらい、冬も好きなんだよ…

真っ直ぐに切り揃えられた前髪は、漸く過去を過去として処理し始めた、私の意思表示でもある。

どこかで誰かが「使用済み」にした言葉に魔法をかけて、あなたは新しい芸術品を作り上げる。壊れた玩具に、花を咲かせるみたいに。言葉は消耗品なのかもしれない。内側から外側へ出た瞬間から、次々と死んでいっているのかもしれない。それでも紙とペンを捨…

「ここではないどこか」にあるはずの幸せを想像することで狂わずに生きていられる。「ここではないどこか」を失わないように私たちは自分の居場所を作ろうとするのかもしれない。何度も、何度も。「もし他の人生だったなら」そんな話を貴方はしました。でも…

「私たち、ニセモノを掴まされているのよ」「本当に大事なキスの販売所を探さなくちゃいけない」「記憶は美化されるから」「一番かっこいい時のことしか思い出せない」「やっぱりまだ薔薇しょってるわ」「本当に変」「私だって死ねよって思うもん」「いいけ…

大好きな女の子が本当にかわいいから、普段使っている「かわいい」なんてゴミ屑同然だ。君が目の前にいるときには世界中のラブレターを私は破り捨てずにはいられない。

少年は自分に運命を引き寄せる力があると信じている。少女は運命を丸めて捨てる。

哀しくて苦しくてとても耐えられない気分のときは、誰かを殺すしか今生きる方法はないかもしれない、と思う。 世界と戦争をしたくなる。あの狂気の中にいればわたしの平常心など嵐の中の砂粒のようなもの。「本当にわるいやつ」を誰も一人で殺しにいかないか…

「ねえ、青い光がいちばん女の人をキレイに照らす光だって、知ってた?」わたしがなぜ、突然こんなことを口にしたのかというと、それは、青い光に照らされた目の前の少女の顔が、陽の光の下で見ていたときよりも一層可憐で、美しく見えたからなのです。2012.…

たぶん、私はあの人のことをこれからも一生引きずり続けて生きていくのだと思う。だから永遠に、私の前に現れることのありませんように。二度と出逢うことのありませんように。心から、そう願っている。 繰り返し見る夢の中で握ってしまった手の感触を確かめ…

ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)作者: 三上延出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス発売日: 2012/06/21メディア: 文庫購入: 13人 クリック: 768回この商品を含むブログ (179件) を見るトーマの心臓 Lost he…

月に殺されそうな夜に、一杯の美味しい珈琲を飲みたいと思える心の余裕が私の考える優雅さであり、私が上手く生きていく上で必要なルールでもある。

ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女 [DVD]出版社/メーカー: ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント発売日: 2008/04/23メディア: DVD購入: 1人 クリック: 53回この商品を含むブログ (68件) を見る

どうやって吐き出していたかなんて、忘れてしまった。夏がいつか終わることを永久に知らない蝉みたいに鳴くのは、もうやめたんだ。

もう2、3週間前になるけど、観ました。画像がないので文庫の表紙で。スノーホワイト (竹書房映画文庫)作者: リリー・ブレイク,エヴァン・ドハーティ,ジョン・リー・ハンコック,ホセイン・アミニ,富永晶子出版社/メーカー: 竹書房発売日: 2012/05/31メディア:…

その人は、愛しい彼女の話を私に聞かせてくれた。恋に悩み愛に悩み未来に不安を抱えている彼は、私と話をしながら、私の中に映る彼自身と向き合っていた。そうして、うんうんと相槌を打つ私に、「自分の中に答えが見えた気がする」と言った。実に正しい会話…

自己啓発のタイプはキリスト教系と、仏教系に分類できるよね。 他人と関わることで幸福を得ようとし、自己の発見は他人の意識の中にしか有り得ないとするのがキリスト教系。他人と自己を隔絶することによって、自身の中に幸福を見出だそうとし、自己の精神と…

私は本当に世間知らずだったから、何も分かっていなかった。何でも好きなものを買ってくれて、お部屋を白い猫脚の家具で揃えてくれて、料理なんか出来なくても毎日食事に連れていってくれて、けれどそれは、あなたが毎日働いてお金を稼いでくれていたからで…

今夜はパラシュート博物館へ THE LAST DIVE TO PARACHUTE (講談社文庫)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/03/16メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (59件) を見る気がつくとアナグラムを考えてる。たのしい!

5月中に見た映画公開中のものもDVDの商品ページがあるのは予約ってこと?ダーク・シャドウ Blu-ray & DVDセット(初回限定生産)出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2012/10/03メディア: Blu-ray購入: 1人 クリック: 13回この商品を含むブログ…

ルールを決めるのは最終手段だ。人は極力自由の中で制限を感じながら生きるべきなのだ。