死にたいと言わなくなった。死ぬっていうのはつまり、もうそこで私の世界が終わるってことで、私の世界が終わるってことは、私の世界の中にいる人たちも消えて、それは世界が滅亡するのとどう違うのか。何も違わないような気がする。私だけが欠けた世界が何事もなく続いてるのだとしても、それは私が知っているのとはまるで別の世界のお話みたいだ。私が死にたいって言うことは、世界を滅ぼしたいってことで、君たちを殺したいって言ってることと変わらないのかもしれないって思ったら、恐ろしくてとてもそんなことは言えなくなった。私はずっと生きたい。ずっと生きて大好きな人たちがいた世界をいつまでもいつまでも覚えていられたらいいのに。