哀しくて苦しくてとても耐えられない気分のときは、誰かを殺すしか今生きる方法はないかもしれない、と思う。
世界と戦争をしたくなる。あの狂気の中にいればわたしの平常心など嵐の中の砂粒のようなもの。「本当にわるいやつ」を誰も一人で殺しにいかないから、戦争をするしかない。それが誰かなんて誰にもわからない。でもきっと、それは存在する。
なにかが失われたとして、自分を殺すことで世界のバランスをとることが出来るのかはわからない。他人を殺したって足りないかもしれない。折り合いをつけていくこと。そして変化する善悪の基準を受け入れながら、絶対に自分の中の悪を忘れないでいる。「本当にわるいやつ」のことを、いつも考えている。