真っ赤な地獄の沼みたいなスープの中から引き上げた麺は唇との摩擦で今にも発火しそうで、そんなものをズルズルと啜りながら、ある一定のレベルを超えた苦痛は人間に中毒性を及ぼすんじゃないか、って考えてた。何度も自殺未遂を繰り返す人っていうのは意識が落ちる前の逃げ場のない恐怖だったり、身体中の血液が沸騰しそうな極限の興奮状態それそのものが、無意識のうちに癖になっちゃってるんだとしたら怖いよね。