「何かを失わないと何かを得られない」がこの世の真理のような顔で横行闊歩しているが、そのような貧乏臭さは、恵まれた人間の前では何の影響も発揮することができないばかりか、あっけなく打ち砕かれてしまうのである。

運命は私に必要なものを用意し、不要なものを取り除く。私はそれを受容するだけだ。

何も失わず、何も得ない。何も捧げず、何も奪わない。私は私でさえあればよい。