見知らぬ路地を歩き回り漸く見つけた本屋は閉店休業で、薄汚れたシャッターが風に揺れているのだった。足元にオオイヌノフグリが咲いている。下校途中の小学生をお地蔵様がにこにこと見つめている。空は青いなあなどと呟いてしまいそうだ。何にでもセンチメンタルフィルタがかかる。春が来たのである。

いやだなぁ。