グレープフルーツ (角川文庫)

グレープフルーツ (角川文庫)

こわかった、吐きそうになりながら、でも、最後まで読まなくちゃ、と思った。おんな特有の(女性じゃなくて、おんな)、残酷さとか、欲望とか、痛みとか、ぐるぐる渦巻いていて。そうだな、艶めかしい、毒を持った美しさほど、魅力的で、恐ろしいものはない。わたしには体得しえないものだけど。